ツチヤの口車 第1293回 2023/05/27
ちょっとGPT
チャットGPTが出現して以来、同種の対話型生成AIが続々誕生している。中にはいい加減なものも出てくるだろう。以下のような「ちょっとGPT」が出現する恐れもある。
――ダイエットを始めて20年になりますが、過食がやめられません。やめる方法を教えてください。
「いくつか考えられます。
(1)貧乏になる。食べるにも困るほど貧乏になれば食べるにも困るようになります。楽しく貧乏になるにはギャンブルが効果的ですが、勝つ恐れもあるので、全財産を寄付するのが確実です。
(2)食べ物が自由に入手できない場所で暮らす。無人島や食糧危機の国に移住する、刑務所に入る、深い涸れ井戸(かれいど)に落ちるなど。
(3)病気になる。胃腸の病気になれば食欲がなくなります。また寄生虫を体内に飼えば食べても太りません。胃腸に限らず、重病になれば食べられなくなるので、暴飲暴食を続けて重病になる方法も考えられます。
(4)意地悪な(いじわるな)人の養子になる。継母(けいぼ)が意地悪(いじわる)でロクな物を食べさせてもらえず、水汲みなど過酷な労働を強いられますから、ダイエット的には最適です」
――選挙の投票率を上げる方法を教えてください。
「次の方法が考えられます。
(1)金で釣る。マイナンバーカードの加入者に金を出すことにしたとたん、加入者が増え、金で釣る方法の有効性が立証されました。この手法は投票にも応用できます。投票すればお金が振り込まれる仕組みを作れば投票率は上がります。その際、マイナンバーカードを銀行口座に紐づけた人にだけ振り込むようにします。数年後、財源不足を理由に、投票した人には振り込まず、投票しなかった人の口座から罰金を徴収する仕組みに変更します。財政的にも好都合です。
(2)ギャンブルの採用。ギャンブルの要素を取り入れます。投票した人は1枚300円(1等1億円)で宝くじを買う権利をもらえます。別に、馬券に相当する当選券(当選者投票券)を買う権利ももらえます。全国の当選者の得票順位を当てれば払戻金(はらいもどしきん)がもらえ、競馬にならって、単勝、複勝、枠連、三連単、三連複(さんれんふく)、ワイドなど種類を作ります。これも財政上好都合です」
――必読のミステリを教えてください。
「定評ある古典として、次の作品が挙げられます。
(1)『アデノイド殺人事件』アガサ・クリスピー
名探偵リキュール・ポアレが、アデノイド肥大の治療薬に毒物を混入する計画を書いた医師のノートを発見。だが被害者はアデノイド肥大ではなく、薬嫌いでもあったことから、ノートは医師を陥れようとする犯人のねつ造だと見抜く。だがポアレはさらに推理を重ね、真犯人はまさにその医師であると結論づけ、人々の喝采を浴びる。だが真犯人は別にいることを家政婦は知っていた。ドンデン返しの傑作。
(2)『シャーロット・ホームズの保険』アーサー・コナン・ドリル
ベイカー街のパン屋の娘シャーロットが、見当違いの推理をした結果、偶然犯人が当たり、名声を博するものの、5回に1回は外れ、冤罪を生んでしまう。悩んだシャーロットは中国人の助手、王(ワン)と孫(ソン)の助言を受け、冤罪保険に入る。引退後、他の探偵の解決にも冤罪の可能性があることの証明に余生を捧げたが、その証明も誤っていた。
(3)『モーグル外の殺人』エドガワク・コイワ・ゴ
モーグル競技のオリンピック金メダリストが、練習を終えて帰宅途中、何者かに殺害され、モルグ(死体安置所)のそばに住むモグラの親子の関与が明らかになるという意表をつく展開。犯行現場に残されたゴーグルが決め手になる」
アデノイドとは
アデノイドとは鼻の突きあたりにあるリンパ組織(咽頭扁桃(いんとうへんとう))が肥大したまま、小さくならない状態です。アデノイドは4-5歳で最も大きくなりますが、通常6歳以降、徐々に小さくなることがほとんどです。
アデノイドがあると、下記の症状が起こります。 ・鼻閉(び‐へいそく) ・口呼吸(くちこきゅう) ・閉鼻声(しめはなごえ)・・・鼻が詰まった(つまった)声
・睡眠時無呼吸症候群 ・滲出性中耳炎(しんしゅつせい ちゅうじ‐えん)
もし小学生になってもアデノイドが小さくならず、症状が続く場合は手術による治療が必要になります。