2024年8月7日 5時00分

株価の乱高下(らんこうげ)

 相場の世界に〈辰巳天井(たつや あまい〉という格言がある。干支(えと)でいう辰年(たつどし)や巳年)(みどし)は、空へ駆け上がる竜のように株価が上昇し、高値をつけることが多い。実際に年明け以降(いこう)、日経平均のグラフはあたかも太筆(ふとひつ)の勢いで、そんな折れ線をぐいぐいと描いていた▼それだけに、おとといの暴落には面食らった(めんくらった)。1987年のブラックマンデーを上回る4451円超という過去最大の下げ幅だ。まさしく〈山高ければ谷深し(やまたかければたにぶかし)〉である▼だが一夜あけると、今度は買い戻しが進み、史上最高の上げ幅という乱高下(らんこうげ)になった。新NISA(少額投資非課税制度)をスタートさせ、政府まで「貯蓄(ちょちく)から投資へ」と旗を振る世の中だ。グラフと同じように、血圧が乱れた(けつあつがみだれた)方々もおられたに違いない▼この数日間で身に染みたのは、目先の相場変動は簡単には見通せないという、ごく当たり前のことだろう。きのうの紙面でも、株価暴落にともなって日本経済は減速に向かうと語る専門家もいれば、底割れ(そこわれ)することはないという専門家もいた▼〈休むも相場〉と、格言(かくげん)がうまいことを言っている。何も株の売買に限った話ではあるまい。うまくいかない時には、一度立ち止まって心身を休める。それでこそ見えてくるものがあるはずだ▼もうすぐお盆休みだ。少々高まりすぎた市場への期待や不安を落ち着かせる、いい頃合いかもしれない。長い目でみれば、株価は上がったり下がったりしながら、結局は元の水準に戻ることが多い。〈株価の里帰り(かぶかのさとがえり〉というそうだ。

少額投資非課税制度(しょうがくとうしひかぜいせいど、NISA = ニーサ)は、日本における株式や投資信託の投資金における売却益と配当への税率を一定の制限の元で非課税とする制度である。本制度の根拠法令は租税特別措置法である。また、名称はNippon Individual Savings Accountの略から取られたもので、日本経済新聞によると黒木瞳が名付け親である。

2024年(令和6年)のお盆休みは?

2024年(令和6年)のお盆休みは、8月13日(火)から16日(金)が基本となるでしょう。

そこわれ 0【底割れ】(名)スル 景気や株価の低迷が続き,一段落したと思われてから,さらに悪化すること。 →底入れ・底離れ

そこいれ 0【底入れ】 (名)スル 景気や株価が底値(そこね)になること。ボトム-アウト。