2023年12月7日 5時00分

香港を離れた周庭さん

　香港から来た周庭さん（２７）と会った日、東京・池袋の街には強い雨が降った。前髪（まえがみ）が濡れ（ぬれ）、ぺたんとしたのを気にした彼女は、しきりに手鏡（てかがみ）をかざし、髪をいじっていた。アグネス・チョウという名の方が分かりやすいだろうか。２０１９年６月のことだ▼おかしな言い方かもしれないが、そのしぐさが何とも普通っぽくて、民主活動家との肩書が不思議に思えた。ただ、「（中国は）怖いです。怖いから反抗（はんこう)しています」。厳（げん）とした言葉に、ハッとさせられたのもよく覚えている▼あれから４年。香港での逮捕と、長い沈黙（ちんもく）を経て、今週初め、彼女がカナダに出国（しゅっこく）していたことが明らかになった。幾多（いくた）の葛藤（かっとう）の末の決断なのだろう。本人の声明は「おそらく一生、香港に戻ることはない」としている▼急速に中国化した香港で、ひどい目にあっていたようだ。パスポートを得る条件として、中国本土への訪問も求められたという。当局者（とうきょくしゃ）５人の同行で、共産党を讃える（たたえる）展示館に連れて行かれ、警察への感謝の手紙も書かされたとか。人の感情を痛く蔑ろ（いたくないがしろ）にしたやり方である▼忘れてならないと思うのは、香港ではいまこのときも、民主を求めた人々が言葉を封じられ、理不尽な圧力を受け続けているということ。自由を奪われ、囚われた（とらわれた）の身である人も少なくない▼「私はもう、したくないことを強いられるのは嫌です」。香港を離れたいま、「ようやく、言いたいことを言える」。そう記した彼女の言葉の重みを、悲しく受け止める。

周 庭（、英: Agnes Chow Ting、アグネス・チョウ、1996年12月3日 - ）は、香港の政治運動家。民主派政党・香港衆志の創始者の一人として常務委員などを務めた。自決派。香港では「学民の女神」と呼ばれている。2020年11月、BBCが選ぶ「今年の女性100人」の内の一人に選ばれた。

2017年までイギリス国籍を保有した。両親が彼女の幼少期に申請したためであるが、イギリス本土に居住したことはなかった。同年香港特別行政区立法会地方選挙に立候補するため放棄した。2023年9月以降はカナダに滞在しており、事実上の亡命状態にある。

曾任前港眾志副秘書長的周庭，因參加2019年在香港警察署外的示威而在2020年被判監禁6個多月，于2021年保釋出獄。她在今年9月前來多倫多留學，按照保釋規定，她應在12月返回香港，向香港警署報到。

周庭是2020年香港被控犯有"勾結外國勢力危害國家安全 "罪的九人之一，這九人中包括目前仍在拘禁中的香港媒體大亨黎智英。

周庭獲得保釋出獄的條件之一是交出護照并定期向香港警方報到。今年7月初，周庭同意香港警方提出的以參觀深圳來作為換回她的護照的條件，她在八月中旬在5名警方國安人員的陪同下前往深圳一天，參觀了中國改革開放展覽。之后，她在9月份離開香港，前來多倫多留學。

香港警方周一強烈譴責周庭的舉動，但沒有點名，稱其違反和挑戰法治，警方沒有回答美聯社就周庭的中國大陸之行提出的問題。香港政府也強烈譴責周庭的行為，稱她的信譽已經破產。

中國外交部發言人汪文斌在每日例行發布會上被問及周庭時說，香港是一個法制社會，任何人都沒有超越法律的特權，任何違法行為都將受到懲罰。

Chow said it was only this year, after she was accepted by a university in Toronto, that the police agreed to return her passport if she travelled to the Chinese city of Shenzhen.

The trip included visits to Chinese tech major Tencent and a "patriotic" exhibition on China's achievements.

"I was forced to go to mainland China in exchange for the opportunity to study abroad," she wrote.

Chow was due to report to Hong Kong's security police later this month but decided not to return out of consideration for her personal safety and wellbeing. "Maybe I won't return for the rest of my life," she wrote.